デイ・アフター・トゥモロー
(THE DAY AFTER TOMORROW)

監督:ローランド・エメリッヒ
出演:デニス・クエイド、ジェイク・ギレンホール 他


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地学Tという講義で海洋深層水循環というのを習ったのでしが、
その理論が使われている映画ということで、先生が紹介してくれますた。

冬、海の一部が凍ると、その分凍ってない海水中の塩分濃度が上がるので、
その部分の海水が重たくなって下に沈み、沈んだ分を埋めるために、
表面の相対的に軽い海水が沈んだ場所へ移動するのでしが、
この原理に沿って、海水は
北大西洋→インド洋→太平洋→北大西洋
という具合に循環しているのだそうな。それが海洋深層水循環。
地球の気候を安定させる役目を果たしているそうでし。

ところが温暖化でグリーンランドやら極域の氷床が溶け出すと、
海水中の塩分濃度が下がるため、海水が沈みづらくなってしまい、
深層水循環が弱まってしまい、気候変動が起こる、と言われておりまふ。

映画は、グリーンランドの氷が急速に溶けて深層水循環が一気に弱まり、
それによって異常気象が引き起こされて、
超低温の台風が北半球に発生し、北半球が氷河期になってゆき、
そこに1人の古気象学者が立ち向かう、というマクロなストーリーと、
その学者が北半球に取り残された息子
(普段は学者が多忙なためあまり接点がない)を助けに行くという親子愛、
さらに息子の恋愛といったミクロなストーリーが組み合わさった展開。

気に入ったポイントは

@ 温暖化を否定しているアメリカに対する批判になっていること
A 氷河期から逃れるため北の先進国住民が南の途上国へ
   =南北問題への批判にもなっていること
B 学者役のデニス・クエイドがハリソン・フォードに似てること
C 息子役のジェイク・ギレンホールがアル・パチーノに似てること

などなど。
@Aがハリウッド(=アメリカ)発ってとこもGu-★

しかし

● 最初の犠牲者は非白人
● 最後が自由の女神のロングショット
● 日本人役を中国人がやってる

など、ハリウッド映画によく見られる問題点も多々あり…。

ん〜息子かっこよかったぁぁ〜。(* ̄▽ ̄*)
ぬふふ、ゴッド・ファーザーのころのアル・パチーノを思い出しちゃったわ☆
あっ、もっちろんろん、パチーノのがカッコ良いんでしけど!(きゃっほ〜い)

大統領がけっこう良い人で、学者の主張もすんなり聞き入れるし
メキシコにアメリカからの難民受け入れてもらうために負債全額免除申し出るし、
すぐに避難せずにギリギリまでホワイトハウスにいるんでしけど、
そのギリギリっぷりが仇になって遭難しちゃうのでし。しかも超あっさり。

「大統領、そろそろ」 「うむ」ってシーンの次がもう、
副大統領に「大統領の車が遭難しました」っていう報告のシーンで、
遭難の場面すら出ず…。

あの人死ぬ必要あったのかにぃ。
まぁそのお陰(?)で、それまでアタマの固かった副大統領が
柔軟な政策を取るようになるんでしけども。

まぁ要人が全員助かっちゃ説得力がないんでしけどに〜。
大統領、カッコ良かったのに…。
そして副大統領は“こいつの養女にはなりたくない”って感じの人なのに…。
ん〜惜しい人を亡くしますた(ほろり)。

学校の友達の間で前評判があんまなかったのでしが、
観にいったやつと
「なんだ良いじゃんね」
「あいつらのアタマにはあれだな、感動って文字はないな」
と、笑っておりますたん。

あの監督の「インディペンデンス・デイ」は気に入らなかったけれど、
この映画は良いかと。
ま〜どっちも“地球の危機をアメリカが救う”という映画でしが。

でもなぜにこのタイトルなんだらぅ。
とくに「2日間」とか「明後日」がキーワードにはなってなかったような。
「明日」って言葉は一度出てきたけれど。みゅぅ。

しかしあれ、あの後どうなるのかしら。
ぜったい南半球が人口過剰になると思うけろ…。
あとあの氷はいつか(っても相当かかるか)溶けるんだよにぃ…。

ってみーが心配してたら、一緒に行ったやつに
「おまえ、それ、発想がおばちゃん的だぞ」と言われてしまった(^^ゞ

ちなみに温暖化がさらなる温暖化をもたらすか、この映画のように
逆に地球の寒冷化を招くか、というのは専門家でも意見が分かれているところだとか。
(というか見極めがつかないらしい)
うーむ、冬より夏のが好きなんだけど、夏は重ね着できないからにゃぁ。
(そういう問題ぢゃない…(ーー;))


2004.8.11.Wed
(観にいった日:2004.8.2.Mon)

 

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